Googleは今月5月、「無効なGoogle アカウントに関するポリシー(https://support.google.com/accounts/answer/12418290?hl=ja)」を公表しました。

ポリシーには、2年間使用されていないGoogle アカウントは無効とみなされ、Google側はアカウントとそのアクティビティやデータを削除できる、と記されています。

では、具体的にいつから、どのような状況になると削除のリスクがあるのでしょうか?また、例えばGoogle マップに投稿された口コミなどのコンテンツはどうなるのでしょうか?ポリシーの内容や、有識者の見解をまとめます。

どんなGoogleアカウントが削除される?

今回は、「使用されていない」Google アカウントが削除の対象となります。逆に言えば、以下のような活動があると「使用されている」とみなされるようです。

  • メールを読む、送信する

  • Google ドライブを使用する

  • YouTube 動画を見る

  • 写真を共有する

  • アプリをダウンロードする

  • Google 検索を使用する

  • 「Google でログイン」機能でサードパーティ製のアプリやサービスにログインする

こうした「普段から使っている形跡」のない、スパムのようなアカウントを削除するための措置なのではないかと考えられます。

なお、こうした措置は早くて2023年12月1日から適用されるとのことです。Googleはこの措置を講じる前に、Google アカウント、もしくは再設定用のメールアドレスが存在する場合そちらに通知を送信するとしているので、基本的にアカウントを普段から使用されている方は安心して使い続けられるのではないかと思われます。

Googleマップの口コミはどうなるの?

ところで、近年Google マップでは、フェイクレビュー("やらせ"の口コミ)が問題となっており、そうした口コミを投稿するためだけに作られたアカウントも多数存在しています。これらのアカウントはしばらく放置されていると推測され、もしアカウントの削除に伴って口コミも削除されれば、口コミの件数・評価の正常化につながると考えられます。

では、今回の措置で、12月以降にGoogle アカウントが一斉に削除された場合、Google マップに投稿された口コミなどのコンテンツも削除されるのでしょうか。

これについてGoogle ビジネスプロフィール ダイアモンドプロダクトエキスパートの永山氏に聞いたところ、「どうなるかはわからない」というのが現段階の回答とのことでした(公式の発表がないため)。

ただ、あくまで予想ですが、12月以降に口コミが一斉削除されるといったことはおそらくないのではないかと指摘しています。Google アカウントの一斉削除が起こったとしても、それがそのまま口コミに適用されるかどうかは定かではないとのことです。

また、直近2年で使用されているアカウントしか残らないとなると、ガイドラインを守った上で投稿された有益な口コミもおそらく相当数が消えてしまうことになるので、それはGoogle側も望んでいないのではと考えられます。フェイクレビューについてはGoogle側も特定・対処を進めているところではありますが、今回の無効なGoogle アカウントに対する措置とは別で、引き続き進められるものと思われます。

ただし、Googleマップ全体の口コミが急に減る可能性も、全くゼロではありません。どのように対処されるのか、今の段階ではわからないので、今後の動向には注意しておくべきでしょう。

Googleビジネスプロフィールで投稿した内容はどうなるの?

次に、Google ビジネスプロフィールで投稿した内容(例:最新情報の投稿、口コミへの返信)はどうなるのかということですが、先ほどの内容に照らし合わせてみると、すぐに削除されるといったことはないと考えられます。

ただし、これに関しても「絶対に削除されない」とは言い切れないので、しばらく使っていないということであればログインしておくのをおすすめします。

また今回のアカウント削除に限らず、Google ビジネスプロフィールの更新を放置すると、オーナー側がきちんと管理していないとみなされ、ユーザーやGoogleからの修正の提案が通りやすくなってしまったりはするので、定期的にログインし、情報を更新しておいたほうが良いでしょう。