小売業界動向まとめ 2022年10月版
レポート概要
公開日時 | 2022年11月18日 |
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業種 | 小売 |
ジャンル | 業界別調査レポート |
毎月小売業界の動向をまとめている「小売業界動向まとめ」2022年10月版です。
目次
関西初無人ファミマ、近鉄駅構内に
近鉄グループホールディングス傘下の近鉄リテーリングなどは10月28日、無人決済システムを導入した「ファミリーマート近鉄布施駅4階奈良線ホーム/S店」を11月10日にオープンすると発表しました。
新店舗はこれまで大阪府東大阪市の近鉄布施駅のホームにあった店舗をリニューアルしており、関西で初の無人決済システムを導入したファミリーマートとなります。
顧客が商品を選び、出口付近にある決済端末の前に立つと、カメラやセンサーにより画面に購入商品と合計金額が自動で表示され、決済前の商品を手持ちの袋に入れて買い物をすることができます。
店舗では約700品目を取り扱い、ファミマ独自の決済アプリ「ファミペイ」を含むバーコード決済や交通系電子マネーにも対応しています。
<参照>
株式会社ファミリーマート:無人決済システムを導入した店舗を関西初出店 ファミリーマート近鉄布施駅4階奈良線ホーム/S店 11月10日(木)リニューアルオープン!
離島にドローンで商品配達 / セブンイレブン・ANA
セブン-イレブン・ジャパンとANAホールディングスは10月17日、福岡の店舗から離島の配送地点まで、夜間にドローンで商品を配送する実証実験を始めたと発表しました。
本実証実験は、セブンの商品配送サービス「7NOW」で注文された商品を、セブン-イレブン福岡横浜2丁目店から能古島島内に設置した5地点の配送先に、日中から日没後の夜間まで、ドローンで即時配送するサービスを実証するもので、10月19日から23日まで実施されました。
日本のドローン物流において日没後の夜間配送サービスの実証は日本初の試みです。夜間配送により、日中に島外に働きに出ている住民の夕方以降の買い物など、夜間帯のニーズへの対応が可能となります。
今後は本格運用を見据え、配送料や土日配送などの課題の解消に取り組むとしています。
<参照>
ANAホールディングス株式会社:ドローン配送サービスの本格運用に向け、夜間飛行・配送の実証を実施
パスポート提示で割引、訪日観光客の誘致狙う / GU
日本経済新聞の報道によると、GUは10月21日、東京・銀座の新店舗オープンに合わせて、訪日外国人観光客がパスポートを提示すると一部商品の割引を受けられるサービス「パスポート割」を始めたことがわかりました。
歴史的な円安を追い風にすべく、外国人観光客の来店増加やさらなる購買行動を促す狙いです。
これまで自社アプリを登録している会員を対象に、一部商品を割り引くサービスを行ってきましたが、円安を背景に高まる外国人観光客の購買力を取り込むため、アプリに未登録でもパスポートを提示すると割引を受けられるようにサービス内容を改めました。
銀座の新店舗には外国語で接客できるスタッフを30人配置し、対応を強化していくとしています。
<参照>
日本経済新聞:GU、パスポート提示で割引 インバウンド客の利用促す
小売業界、緩やかに回復傾向
経済産業省が発表した9月の商業動態統計によると、小売販売額が前年同月比で4.5%増の、12兆5910億円に達し、前月に続き小売業界が緩やかに回復傾向にあることが明らかとなりました。
10月は政府による観光促進策の全国旅行支援やインバウンドの水際対策の緩和などにより、国内外の旅行客の購買行動が回復を後押しすることが期待されます。
一方、原材料の高騰や進む円安の影響により、他業界と同様、小売業界でも値上げの対応が相次いでいます。
小売各社には全国旅行支援などの短期支援が終了した後も顧客離れを起こさない対策が必要とされます。
売上増加や顧客獲得を継続できるか、今後の小売業界の動向に注目です。
<参照>
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その他にも、レポートでは小売業界の動向をまとめています。
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