2024年の訪日外国人数は「過去最高」JTB予測 ほか:インバウンド情報まとめ 【2023年11・12月】
レポート概要
公開日時 | 2023年12月26日 |
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業種 | 飲食店 小売 宿泊 娯楽 サービス 医療 美容 |
ジャンル | インバウンド インバウンドまとめ |
本レポートでは、2023年11月〜12月のインバウンドに関する「政府&自治体などの取り組み」「各国の出入国の動向」など、インバウンド対策に役立つニュースをまとめてお届けします。
※ 各トピックの内容は、原則当時の情報です。最新情報とは異なる場合もございますので、ご了承ください。
目次
ここからは、レポートのダイジェストをお届けします。
知っておきたい!インバウンドニュース
オーバーツーリズム対策に「最大8,000万円」の補助金
政府は11月10日、2023年度の補正予算案を閣議決定しました。
観光庁関連では計689億円が計上され、その内訳は地方誘客と高付加価値化、オーバーツーリズム対策の大きく3つの事業から構成されています。
オーバーツーリズム対策では、オーバーツーリズムの未然防止と抑制に向けて、先駆モデルとして全国から約20地域が選定される予定です。
オーバーツーリズムの未然防止と抑制に向けて約305億円を計上し、地方公共団体が中心となって行う事業には最大8,000万円、地域の観光関係者が連携して実施する取り組みには最大5,000万円を補助するということです。
また、地方誘客促進によるインバウンド拡大に関する事業には約184億円を、地域一体となった観光地・観光産業の再生・高付加価値化に関する事業には約200億円を計上しています。
これにより、訪日外国人旅行消費額の拡大と、地域全体の魅力と収益力の向上を図ります。
<参照>観光庁:令和5年度 観光庁関係補正予算
<関連記事>訪日ラボ:オーバーツーリズム対策に「最大8,000万円」の補助金 観光庁補正予算で
WeChat、日本国内で乗車券購入サービス開始
中国最大級のスーパーアプリWeChat(ウィーチャット)は11月14日、日本国内で初となる、WeChatミニプログラムを利用した乗車券購入サービスをスタートさせることを発表しました。
東京にある全駅および京成スカイライナー特急が対象です。
WeChatを利用すれば、中国人でも簡単な入力で乗車券の購入から決済までが可能となります。
購入後は、各駅に設置された乗車券販売機で交換用QRコードを読み取るだけで簡単に乗車券を手に入れることができます。
スカイライナー利用の訪日中国人の利便性向上が期待されます。
<参照>Tencent Japan合同会社プレスリリース:日本初 乗車券購入ウィーチャットミニプログラムがスタート 東京全駅をカバー
<関連記事>訪日ラボ:中国スーパーアプリWeChat、日本国内で乗車券購入サービス開始
米メディア「料理がおいしい国ランキング」日本が2位に
12月13日、世界中の料理を紹介するアメリカのメディアTasteAtlas(テイストアトラス)が「世界のベスト料理100」を発表しました。 日本は1位のイタリアに次いで、僅差で2位となりました。
TasteAtlas AWARDS 23/24は、各料理の上位50の食品が選ばれ、最も評価の高い料理と食品の平均評価によってランク付けされています。
日本は、「和牛」「本マグロ」「ラーメン」「うなぎ」など540の料理が最高評価を獲得したことから2位にランクインしました。記事では1,141軒にもおよぶ日本料理の名店も紹介されています。
<参照>TasteAtlas:TasteAtlas Awards 23/24: These are the 100 Best Cuisines and Dishes of the World
<関連記事>訪日ラボ:米メディア「料理がおいしい国ランキング」日本が2位に
ここに注目!インバウンド関連データ
11月の訪日外客数244万人、年間累計2,000万人超える
日本政府観光局(JNTO)が12月20日に発表した訪日外客数推計値によると、2023年11月の訪⽇外客数は244万800人で、2019年同月とほぼ同数を記録しました。
※ただし2019年11月は、7〜10月に引き続き韓国における不買運動の影響を受けていた点に注意が必要です。
1月からの累計では2,233万2,000人となり、2,000万人を突破しました。また、23市場のうち半分以上となる13市場では11月の過去最高を記録しています。
国籍別1位は韓国で、2019年同月比217.0%増の64万9,900人でした。2位が台湾(2019年同月比2.9%増、40万3,500人)、3位が中国(同65.6%減、25万8,300人)、4位が香港(同0.3%増、20万400人)、5位が米国(同24.0%増、18万4,800人)となっています。
<参照>日本政府観光局(JNTO):訪日外客数(2023年11月推計値)
<関連記事>訪日ラボ:11月の訪日外客数244万人、年間累計2,000万人超える
宿泊業界「増収」6割超え、市場規模も過去最高に
帝国データバンクによると、過去1年間の調査で、全国の旅館・ホテル業者のうち63%が「増収」基調と、急速な回復を遂げていることが分かりました。
これは、全国旅行支援を契機とした国内旅行の再始動や訪日外国人観光客の受け入れ再開によるもので、コロナ禍後で最高の数字を記録しました。
2023年度の旅館・ホテル市場は4.9兆円前後と予想され、インバウンド需要が旺盛だった2019年度と同じ水準まで回復する見通しです。
また、年末年始や卒業旅行シーズンなどにより国内旅行需要が一層高まることが見込まれ、最終的な市場規模は2018年度の5.2兆円を上回る可能性も示唆しています。
<参照>株式会社帝国データバンク:「旅館・ホテル」市場急回復 過去最高「5.2兆円」超えも 6割超が「増収」基調 訪日客の増加恩恵
<関連記事>訪日ラボ:宿泊業界「増収」6割超え、市場規模も過去最高に
2024年、訪日外国人数は「過去最高」3,310万人に? JTB推計
株式会社JTBは12月20日、2024年(1月~12月)の旅行動向見通しを発表しました。 同調査は、1泊以上の日本人の旅行(ビジネス・帰省を含む)と訪日外国人旅行について、各種経済指標や消費者行動調査、運輸・観光関連データ、JTBグループが実施したアンケート調査などから推計したものです。
この調査によると、2024年の国内旅行者数は2億7,300万人、海外旅行者数は1,450万人、訪日外国人旅行者数は3,310万人(対前年131.3%、対2019年103.8%)とそれぞれ推計されています。
2024年は特に航空便の動き次第で、訪日中国人が少しずつ戻ってくるはずです。他の市場も今の水準を維持・拡大できれば、年間で2019年を超え、「3,310万人」に到達する可能性も十分にあると言えるでしょう。
<参照>JTB:2024年(1月~12月)の旅行動向見通し
<関連記事>訪日ラボ:2024年、訪日外国人数は「過去最高」3,310万人に? JTB推計
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