
Threadsをマーケティングに活用できるのか? 新機能に期待大!すでに情報発信している10企業を紹介
記事概要
公開日 | 2023年7月27日 |
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編集日 | 2024年12月25日 |
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目次
米メタ社の新SNS「Threads」が、提供開始からわずか5日で1億ユーザーを突破したことで話題になりました。Twitterが相次ぐ仕様変更などを理由に不満の声を集める中、同様の短文投稿型SNSであるThreadsが"代替SNS"として注目を集めています。
そこでマーケターとしては、Threadsをマーケティングや情報発信などに活用できるかが気になるところです。リリース当初はマーケティングにはあまり向かないと見られたものの、直近の大きな仕様変更に伴い、活用できる可能性が見えてきました。
本記事では、Threadsの機能の概要や、すでにThreadsで情報発信を始めている企業事例を解説します。
Threadsのタイムラインに仕様変更。マーケティングへの活用の可能性が見えてきた
Threadsのタイムラインは、これまで自分がフォローしていないユーザーのスレッド(投稿)も流れてきてしまう仕様になっており、TwitterやInstagramなどで行われている「フォロワーを集めて、その人たちに向けて継続的な情報発信や、ブランディングをしていく」といった取り組みが非常に難しい状況でした。
しかし7月25日(米現地時間)に機能追加が行われ、フォローしているユーザーのスレッドだけを表示するタイムラインが登場しました。
これにより、多くのフォロワーを集めて情報発信を行う、というSNSマーケティングのセオリーがThreadsにも適用できるようになり、マーケティングに活用できる可能性が見えてきました。
一方で、いまだマーケティングに向かない側面も
この度機能が改善されたThreadsですが、これでマーケティングに最適化されたかと言われれば、そうとは言えないでしょう。
Threadsと同様メタ社が運営するFacebookやInstagram、またThreadsの競合であるTwitterでは、すでにマーケティングへの活用実績が豊富にありますが、ThreadsはそういったSNSと何が違うのでしょうか。
1. 検索・ハッシュタグ機能が充実していない
まず、検索の機能が充実していないことが挙げられます。
Threadsの検索機能は現時点でユーザー検索のみに対応しており、スレッドの検索ができません。
またハッシュタグ機能もなく、現時点では「#」をつけて投稿しても、テキストとして表示されるだけになっています。ただハッシュタグはInstagramの特徴的な機能であるため、今後使えるようになる可能性はあるでしょう。
一方のTwitterでは検索機能が充実しており、「高度な検索」機能を使えばツイートされた日にちやツイートの言語、ついたいいねの最低数などでフィルターをかけることができます。
Threadsは開始1か月でタイムラインの新機能を追加したことから、上記のような機能の強化を直近で予定している可能性は十分にあり、今後の改善が期待されます。
2. ユーザーが定着していない
Threadsについてはユーザーから「Twitterと違うので慣れない」「検索がユーザー検索しかなくて不便」といった声がTwitterや、Threads上で上がっています。
リリース直後は多くの人が登録したものの、それから3週間が経過した現在はThreadsを積極的に利用しているユーザーは少数派。結局Twitterなどの既存SNSを引き続きメインで利用しているといった人が多いように見受けられます。
登録ユーザーはすでに1億人を超え、一大SNSとなっていますが、今後アクティブユーザーが増えるかどうかが課題となりそうです。
リリース直後からThreadsで情報発信している先進企業10選
そんな中、リリース直後からThreadsで情報発信している企業アカウントもあり、なかにはリリース後1週間時点で10件以上のスレッドを投稿している企業もありました。
Threadsはまだ使いづらい面があるとはいえ、このタイミングで早速取り入れている企業は、情報発信やSNSマーケティング、ブランディングにかなり力を入れている企業だと言えます。
そこで以下では、すでにThreadsで情報発信している先進企業10選を紹介します。小売・飲食・美容・宿泊の業種を紹介しますので、自社でThreadsを始める場合の発信の際に参考にしてみてください。
※以下で紹介するフォロワー数や投稿数は、2023年7月14日時点のものです。
1. ユニクロ
▲Threadsよりユニクロ公式アカウント:編集部スクリーンショット
ユニクロの日本公式アカウントは、最初の投稿から1週間足らずですでに3万人のフォロワーを抱え、また投稿も毎日行うなど積極的にThreadsを活用しています。
さらに、「Threadsではどんなコンテンツが見たいですか?」と投稿し、フォロワーと進んでコミュニケーションを図っています。
▲Threadsよりユニクロ公式アカウント:編集部スクリーンショット
<参照>
Threads:ユニクロ公式
2. 北欧、暮らしの道具店
▲Threadsより北欧、暮らしの道具店公式アカウント:編集部スクリーンショット
北欧の雑貨や家具などを取り扱うネットショップ「北欧、暮らしの道具店」は、今回紹介する企業の中でも特に力を入れてThreadsでのマーケティングに取り組んでいます。
累計投稿数はリリース後1週間ですでに20近く、投稿の内容はセール情報や商品の紹介、デザートのレシピやスタッフ募集など多様です。フォロワーも6万人おり、1つの投稿につき200〜300ほどのいいねがついています。
<参照>
Threads:北欧、暮らしの道具店
3. モスバーガー
▲Threadsよりモスバーガー公式アカウント:編集部スクリーンショット
モスバーガーもThreadsをマーケティングに活用しており、新しく発売開始された商品の宣伝などに利用しています。リリース後1週間の時点での投稿数は2とそれほど多くありませんが、それぞれ300〜400ほどのいいねを集めています。
<参照>
Threads:モスバーガー
4. ピザハット
▲Threadsよりピザハット公式アカウント:編集部スクリーンショット
ピザハットは、リリース後1週間の時点ですでに10近く投稿しており、Threadsを早速マーケティングに活用しています。投稿内容は、セール情報やTikTokのオフショットなどさまざまです。
<参照>
Threads:ピザハット
5. 焼肉きんぐ
▲Threadsより焼肉きんぐ公式アカウント:編集部スクリーンショット
焼肉きんぐもThreadsの公式アカウントを開設しました。リリース後1週間の時点では投稿はまだ最初の1つのみでしたが、焼肉の画像を添付した、食欲をそそるような投稿になっています。
<参照>
Threads:焼肉きんぐ【公式】
6. カインズ
▲Threadsよりカインズ公式アカウント:編集部スクリーンショット
カインズもThreads公式アカウントを開設し、「Threads上でもカインズの魅力やさまざまな情報を発信していく予定」としています。タオルケットの商品紹介など、季節を意識した投稿がされています。
<参照>
Threads:カインズ
7. ドン・キホーテ
▲Threadsよりドン・キホーテ公式アカウント:編集部スクリーンショット
ドン・キホーテもThreadsを活用しており、商品や公式アプリの紹介などを行っています。フォロワーとのコミュニケーションにも力を入れていて、コメントには積極的に返信しています。
<参照>
Threads:ドン・キホーテ公式
8. minimo(ミニモ)
▲Threadsよりminimo(ミニモ)公式アカウント:編集部スクリーンショット
minimo(ミニモ)のThreads公式アカウントでは、ネイルデザインやヘアカラーを中心に紹介しています。「中の人」の近況などもつづられていて、親近感のある内容になっています。
<参照>
Threads:minimo(ミニモ) 美容サロン予約アプリ
9. オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ
▲Threadsよりオリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ公式アカウント:編集部スクリーンショット
オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパは、日本人だけでなく訪日外国人観光客を意識した投稿を行っています。リリース後1週間の時点で全3投稿のうち1件は英語で書かれており、割引クーポンについて紹介されています。
▲Threadsよりオリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ公式アカウント:編集部スクリーンショット
<参照>
Threads:【公式】オリエンタルホテル 沖縄リゾート&スパ
10. Relux
▲ThreadsよりRelux公式アカウント:編集部スクリーンショット
宿泊予約サービスReluxもThreadsで情報発信をしており、すでに2万人のフォロワーを抱えています。投稿内容はInstagramの投稿の再掲が中心で、リゾートホテルや温泉旅館などが紹介されています。
<参照>
Threads:Relux公式|ホテル・旅館の宿泊予約
Threadsのマーケティング活用:可能性はある。今後のさらなる機能改善に期待
Threadsは検索機能が充実していないなどまだ不便な点もあり、SNSとして市民権を得ているとはまだ言い難い状況です。
一方で、Threadsの提供開始から1週間の時点ですでにアカウントを開設して情報発信をしている企業もあることがわかりました。
しかし今後のポテンシャルに賭けて、今のうちからThreadsで情報発信を始めるのも一つの戦略といえます。マーケティングに活用できるSNSとなっていくのか、その動向が注目されます。

口コミアカデミー編集部