
【事例】メガネブランドのInstagram活用/メリットと運用時のポイントも解説
記事概要
公開日 | 2020年11月30日 |
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編集日 | 2024年12月25日 |
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目次
以前は高価で同じものを使い続けるというイメージがあったメガネですが、近年では安価なメガネブランドやブルーライトカットメガネなど価格帯も種類も豊富になり、誰でもカジュアルに、服のように、日によって違うものも楽しめるようになりました。業界としても1人で複数本のメガネを持ってもらうことが理想だといえるでしょう。
Instagramを活用することで新たな購買層にアプローチしたり、Instagram経由で商品を購入してもらうことも可能になります。
本記事では、メガネブランドがInstagramを利用するメリットや運用するときのポイント、そして実際の活用事例について紹介します。
メガネブランドがInstagramで発信するメリット
メガネ屋がInstagramを活用してユーザーにアピールするには、その特徴やアプローチできるユーザー層を理解して、うまく使いこなす必要があります。
なぜメガネ屋がInstagramを利用すると効果的なのか、そのメリットを解説します。
メガネのビジュアルを伝えやすい
Instagramは、魅力的な画像や動画を共有してコミュニケーションがとれるSNSです。
モデルのコーディネート写真の公開にも適しており、アプリ内のフィルター機能などを活用すれば、雰囲気のある写真が簡単に作成できるため、商品写真も魅力的になります。商品カタログをつくる感覚で、効果的なプロモーションツールとして活用できます。
メガネの見た目を重視する女性に宣伝しやすい
日用品流通の情報基盤を運営するプラネットが男女3,708名に対し、2017年の8月から9月にかけてメガネに関する意識調査を行いました。
そのなかの「メガネ購入時に何を基準に選んでいるか」という問いでは、もっとも多かった回答が「フレームのデザイン」(62.4%)でした。女性に限定すると同回答の割合は70%以上となり、「フレームの価格」(男女合わせて57.3%)を上回りました。
また同調査では「メガネをかける目的」についても尋ねており、女性は男性と比べ、ブルーライト対策やUVカット、おしゃれのための伊達メガネとして利用している人が多い結果が出ています。
また、視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタルは、Instagramアプリの利用状況を発表しており、同データでは、Instagramの利用率が高いユーザー層は67%を占める18~29歳の女性であることを示しています。
Instagramは視覚に訴えるSNSであり、女性のユーザー層も多いため購入の際に見た目を重視するメガネとの相性は良いといえます。プロモーションが成功すれば新たなユーザー層を取り込めるチャンスとなります。
Instagram運用、3つのポイント
Instagramを運用するにあたり、ブランディング手法やインフルエンサーの起用、ショッピング機能の活用など、SNSならではのポイントを解説します。
1. ハッシュタグを使う
Instagramでは、ハッシュタグを使うことにより誘致したいユーザーに向けてプロモーションできます。Instagram上でユーザーが気になるキーワードを検索する際、そのキーワードと一致するハッシュタグがついた投稿を表示させる仕組みになっているためです。
たとえば、ユーザーが「メガネ」と検索した場合には、「#メガネ」とハッシュタグをつけた投稿が表示されます。自店舗で取り扱っている商品、またはそれに近い品物に興味があるユーザーを逃さないためにも、ハッシュタグを上手に活用して投稿する必要があります。
▲[Instagramのハッシュタグ検索画面]:編集部スクリーンショット
ハッシュタグを利用することで検索時に表示されやすくなるため、積極的に使っていくことで新たなユーザーに訴求できます。自店舗の投稿にはハッシュタグをつけて拡散力を上げることがポイントです。
2. ブランディングを意識したコンテンツ
マーケティングの基本であるブランディングは、Instagramを運用するうえでも重要です。効果的なブランディングを目指すためにも、まずは自店舗のペルソナを設定します。
ペルソナとは、年齢や家族構成、消費傾向など具体化した架空のターゲットユーザーを指します。情報を伝えたいユーザーが明確になるため、Instagramにどのように投稿していけばいいのかがわかりやすくなります。
ペルソナを設定できたら、次はユーザーに自店舗や自社ブランドをどう認知してもらいたいかを決めます。ユーザーに伝えたいイメージを定めることで、ブランドが確立していきます。
また一貫性のある投稿を続けることで、ユーザーが持つブランドイメージも固まりやすくなります。画像の構図や色合い、テキストの一人称や口調などはなるべく統一して投稿していくことが大切です。
3. インフルエンサーの起用
インフルエンサー(Influencer)の語源は影響・感化・効果などの意味を持つ「Influence」からきており、SNSをはじめとするインターネット上で、大きな影響力を与えられる人物を指します。
インフルエンサーにはさまざまな職業の人がおり、フォロワーが多かったり好感度が高かったりする女優やモデル、特定分野に秀でた専門家などが挙げられます。
Instagramを活用したインフルエンサーマーケティングとは、インフルエンサーらにInstagramを通じて自社商品をアピールしてもらい、ブランドや商品の認知度を上げたり、顧客の購買意欲を高めたりするマーケティング手法です。
メガネ屋がインフルエンサーを起用する際は、ブランドイメージに合っているインフルエンサーに依頼し、素敵な着用シーンを投稿してもらうことが重要です。
4. ショッピング機能を活用
Instagramにはショッピング機能が搭載されています。利用するには、InstagramアカウントがビジネスアカウントであることやFacebookページとの連携が必要です。
ショッピング機能を活用することで、ユーザーは気になる商品のタグを押せば、名称や値段がひと目で確認できます。オンラインサイトにわざわざ飛ぶ手間が省け、ユーザーへ効果的に商品のプロモーションが可能です。
▲[Instagramのショッピング機能を用いた投稿]:編集部スクリーンショット
海外のアイウェアブランドには、InstagramのARカメラエフェクト機能を使って、購入前のメガネを「バーチャル試着」できるようにしているアカウントもあります。
メガネ屋(メガネブランド)のInstagram活用事例4選
Instagramを活用して認知や集客につなげているメガネ屋の事例を4つ紹介します。
1. Zoff
▲[Zoff]:Instagramより 編集部スクリーンショット
Instagram:Zoffによる投稿
Zoffのメガネは年齢層・性別に関係なく幅広く着用されていますが、Instagramアカウントでは、Instagramの主なユーザー層である10~20代女性に向けた投稿が多く、インフルエンサーマーケティングに注力しています。
Zoffでは10~20代女性から人気があるモデルとコラボしたメガネを発売しているということもあり、彼女らが着用している画像の投稿が多い傾向にあります。同じメガネを着用している画像を複数回に分けて投稿したりライブ動画を定期的に開催したりするなど、工夫してプロモーションを行っていることがわかります。
2. JINS
▲[JINS]:Instagramより 編集部スクリーンショット
Instagram:JINSによる投稿
JINSのInstagramでは、海外のモデルを起用しており、彼らがメガネを着用しているシーンを投稿しています。ファッショナブルなモデルや凝った画角で、ユーザーにおしゃれなブランドイメージや商品イメージを伝えています。
2020年9月末の投稿では、メガネのビジュアルや商品そのものをアピールするために、シンプルにメガネとクリスタルを配置した画像を投稿しました。テキストは、商品名と値段のみを記載し、視覚的に商品を魅せる工夫を凝らしています。
また、ハッシュタグでは、ブランド名や「メガネ」というキーワードだけでなく、「メガネ女子」「めがね男子」「メガネコーデ」「秋コーデ」などメガネに関連するさまざまなワードを用いています。
3. Paris Miki(パリミキ・メガネの三城)
▲[Paris Miki]:Instagramより 編集部スクリーンショット
Instagram:Paris Mikiによる投稿
Paris Miki(パリミキ・メガネの三城)のInstagramでは、店員や社員、社長が自社のメガネを着用している画像を載せています。投稿ではメガネの特徴や、どんな雰囲気の服装に合うかなどを紹介しています。さまざまな系統の洋服を着たおしゃれな人たちを投稿しているため、どのような服装にも自社のメガネが似合うという点をうまくアピールできています。
Paris MikiのInstagramは、「アイウェアを通してスタイルを提供する」というコンセプトに合った、一貫性のある投稿がされていることがわかります。
4. メガネの愛眼
▲[メガネの愛眼]:Instagramより 編集部スクリーンショット
Instagram:メガネの愛眼による投稿
メガネの愛眼のInstagramでは、ファッションやメイクの一部としてのメガネのあり方を提案するなど、20~30代の女性に向けた投稿が多く見られます。
また、投稿にいいね!とアカウントのフォローをすることで参加できる、顔型別のおすすめファッションメガネのプレゼントキャンペーンを実施しました。これによって、フォロワーといいね数、ターゲットに合った新しいユーザーからの認知が獲得できます。ユーザーは自身の顔型に合ったメガネを見つけることができるので、ユーザーにとってもメリットのある企画です。
事例を参考にInstagramの運用を
メガネ屋がInstagramを活用する際には、ターゲットに合わせたコンセプトを設定して、一貫性を持って更新していくと効果的です。特に、Instagramのメインユーザーである若い女性などに向けたプロモーションとの相性がいいです。
また、投稿内容に関連するハッシュタグを用いることで、拡散力を高められます。「メガネ」というキーワードにとらわれず、さまざまなハッシュタグを用いることが大切です。
これからInstagramの運用に力を入れたいメガネ屋は、紹介した事例のようにライブ動画を活用したり、Instagram上のみで行うキャンペーンを実施したりと自店舗ならではの工夫を凝らしていくことがカギとなります。

口コミアカデミー編集部