消費者庁の有識者検討会は、「ステルスマーケティング(ステマ)」を景品表示法が禁止する”不当な表示”の類型に加えるよう提言する報告書をまとめました。違反した場合の行政処分も検討されています。

消費者庁はこの報告書を基に今後新たな告示を策定します。新たな規制は、今年中に施行される見込みです。

現在の景表法では"ステマ"を直接取り締まる規定はなく、SNS上でのステマ規制が問題となっていました。



「ステマ」法的規制へ、消費者庁有識者検討会が提言

消費者庁の有識者検討会は12月28日、「ステマ」を法的に規制するよう提言をまとめました。

ステルスマーケティング(ステマ)とは、口コミを装いSNSなどで商品を宣伝する行為です。消費者を混乱させるとして問題視されていたものの、現行法では規制することが困難でした。

違反者には処分も、新告示は今年中にも施行

規制はインターネットやテレビ、新聞などさまざまな媒体が対象となる見込みです。また規制の運用は「一般消費者が事業者の表示であることを判別できるもの」を基準として策定されます。

さらに規制の実効性を高めるために、企業やインフルエンサー、プラットフォームへの周知に加え、違反した場合は企業名公表や課徴金徴収などの処分を科す案もあります。

消費者庁はこの提言を基に新たな告示を制定するとしており、新たな規制は今年2023年中にも施行される見込みです。

<参照>

消費者庁:ステルスマーケティングに関する検討会報告書