
飲食店がPontaポイントを導入する前に知りたいこと | 加盟するとどのような効果が得られるのか
記事概要
公開日 | 2021年1月4日 |
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編集日 | 2024年12月26日 |
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目次
飲食店では自社ポイントサービスのほかに共通ポイントサービスを導入している店舗が増えてきました。共通ポイントサービスはユーザーが様々な店舗でポイントを貯めようとするため相互誘客を促すことができます。
ここでは、4大共通ポイントサービスのひとつであるPontaポイントについて、導入するとどのような効果が得られるのかをご紹介します。
Pontaポイントとは?
Pontaはロイヤリティマーケティングが展開する共通ポイントプログラムです。さまざまな提携店舗で利用する金額に応じてポイントを貯めたり使ったりすることができます。
サービス名は「Point Terminal(ポイントターミナル)」の略称で、Ponta参加企業がPontaサービスを核に集まり、ポイントが循環していく様子をターミナルに見立てて付けられました。
キャラクターのたぬきもPontaと名付けられ、「ポイントがポンポン貯まる」というイメージを温かみのある語感で愛着を持ってもらうことを目的としています。
Pontaポイントに加盟している飲食店の例
Pontaポイントは実店舗やWeb上で貯めたり使ったりすることができる共通ポイントサービスです。
ポイント利用できる飲食店として、ケンタッキーフライドチキン、ココス、すき家、はま寿司、ピザハットをはじめとする、全国展開されている店舗が多数加盟しています。
飲食店以外にもローソンやドラッグストア、デパートも加盟しているほか、旅行代理店や航空会社でも利用可能なため、ユーザーはあらゆるシーンでポイ活(サービスを利用してポイントを貯めてお得に利用する活動)ができるのが特徴です。
Pontaポイントの特徴
Pontaの会員は9,850万人(2020年11月末日時点)、提携店舗数24万店舗(2020年5月1日時点)、提携社、ブランド数は133社188ブランド(2020年12月1日時点)と小売店やネットサービスなどの日常消費の領域に加え、電力や交通、通信などのインフラ領域まで幅広く網羅しています。
さらに韓国やインドネシアでの海外でも展開しており、国際ポイント連携プラットフォーム「Ponta Global Alliance Cloud」を通して日本だけではなく対象の提携店舗でポイントを貯めることが可能になりました。
国境を超えてポイントサービスを利用できることで、日本の旅行客だけではなく、インバウンドでの需要の取り込みが実現できます。
飲食店がPontaポイント導入で得られる効果
飲食店がPontaポイントを導入すると、新規顧客、リピーターの獲得に繋げることができます。また、マーケティングデータを分析することで、ターゲットの明確化や今後のプロモーションの参考にもなります。
1. 新規顧客・リピーターの獲得
自社独自のポイントサービスだと、当然ながら自社で集めた会員にしかポイントの魅力を感じてもらえませんし、会員情報からマーケティング施策を検討しようにも、対象は限られています。
しかし共通ポイントサービスのPontaを導入すると、自社利用者でなくてもPontaポイントユーザー全員がターゲットになりえます。Ponta会員の新規来店、継続来店が期待されるほか、Pontaを介してロイヤリティマーケティングより顧客分析データを提供してもらうこともできます。
2. 共通システムを利用することでコスト削減
Pontaを導入すると運営会社のロイヤリティマーケティングから、ポイントサービス運営のインフラを提供してもらえます。自社独自のポイントサービスを運営する場合には欠かせなかった、人件費や時間を含む運営コストが軽減されることになります。
具体的には、会員募集、カード発行、システム運用など、ポイントサービス運営に付随する運営費用です。
さらにロイヤリティマーケティングが管理しているデータも活用できるため、自社ポイントサービス運用の際に必要だった、各店舗での会員誘致や情報管理、会員属性の調査といったマーケティング業務の手間が省け、他の業務に注力する人や時間を捻出することができます。
3. 分析から効果的な戦略へ
ロイヤリティマーケティングのサポートのもと、顧客調査からプロモーション施策、効果検証までワンストップのマーケティングソリューションを受けることができます。
店舗の利用者や傾向を定量的に把握したデータ分析、ニーズや課題を定量的に捉えた意識調査などの結果をチェックできます。
ターゲット像を明らかにするプロファイリング、ターゲットへの訴求プランニング、消費者に届くよう工夫されたプロモーション、効果分析などから得られる情報を活用することで、顧客や潜在顧客に対して効果的なアプローチができます。
飲食店がPontaポイントを活かす方法
Pontaポイントを導入し、顧客分析をすることで新メニューの開発に活かしたり、競合サービスからの流入を予測したりすることが可能になります。
ターゲット層へのアンケートの実施だけではなく精度の高いAIでの分析もできるため、人力だけでは不可能だったことも実現できる点が魅力的です。
1. 新メニューの開発
Ponta会員の実利用データや、ターゲット層へ実施したアンケート結果を活用することで、ユーザーの潜在的なニーズを把握できるようになります。
新メニューの開発をする際には、消費者の意識、無意識の声を盛り込んだ商品を開発した実績もあります。
某食品メーカーが20〜30代の女性をターゲットにした新商品を検討していた際、Pontaデータを分析しターゲット層に対してアンケートを実施しました。
開発段階で複数の味候補が上がるなか、アンケート結果では「リッチ」「芳醇」といったニーズが特に高いことが判明し、これらの層は「健康志向」の高い人々であることもわかりました。
そして「身体に良い素材を使用し、芳醇かつリッチで奥深い味」というニーズを把握した商品が誕生しました。
2. 精度の高いターゲティング
ロイヤリティマーケティングではPontaのデータを活用した、予測精度の高いAIも開発しています。
潜在顧客の実像が曖昧で、プロモーションの方向性に悩みがある場合は、ロイヤリティマーケティングが管理しているPontaのデータを活用すると効果的です。Pontaユーザーのライフスタイルや嗜好を分析したうえで、狙うべきターゲットを提案してもらえます。
3. Pontaポイントが使えることをPR
ポイントカードの導入は、店舗の集客訴求手段としてとても有効です。Pontaカードは多くの店舗が加盟しているため、相互送客による新規顧客の獲得も期待できます。
Pontaポイント加盟店であることをステッカーやPOPでアピールしたり、SNSなどでPRしたりすることで、Pontaポイントカード所有者の店舗利用のきっかけ作りができます。
他店舗と同一価格で同じ商品が販売されている場合、顧客はポイントが使えたり貯めたりできる店舗で購入する傾向があるため、ポイント導入は店舗外からもわかりやすくするとよいでしょう。
共通ポイントサービスの導入で店舗運営の効率化を
Pontaポイントサービスに加入すると、ロイヤリティマーケティングから提供されるマーケティングデータをフル活用することができます。
顧客の属性などの分析が実現でき、新メニューの開発や来店促進キャンペーンの企画などもデータを活用することでより効果的なものになるでしょう。
自社だけでは手が回らないことにも対応してもらえて、人件費や時間の効率化にもつながるのは、大規模な共通ポイントサービスならではの魅力です。

口コミアカデミー編集部