Google マイビジネスには、ぐるなびやRettyなどの予約プラットフォームと連携されている「Google で予約」という機能があります。

「Google で予約」を導入している店舗では、ユーザーがGoogle検索やGoogleマップの検索結果画面から、直接日時やメニューを指定して予約できます。

本記事では、「Google で予約」の概要、導入するメリット、導入手順について解説していきます。

「Google で予約」とは

Google マイビジネスには、「Google で予約(Reserve with Google)」というシステムがあります。

Google で予約 Reserve with Google 公式サイト
▲[Google で予約(Reserve with Google)公式サイト]:編集部スクリーンショット

「Google で予約」を導入すると、Google マップ上の店舗情報に「オンラインで予約」というボタンが表示されます。

ユーザーがこのボタンを押すと日時やメニューを指定する画面へと進み、Google検索やGoogleマップの検索結果画面から直接予約できます。

予約の情報は、Googleから事業者が事前に指定した予約プラットフォームへと送信され、予約プラットフォーム側で予約が確定されます。

Google経由の予約方法はあと3種類ある

このほか、Google マイビジネスで管理する予約方法として以下の3つが挙げられます。

  1. URL経由
    :予約プラットフォームや自社の予約システムのURLを設定し、予約を受け付ける方法

  2. メッセージ経由(※2024年7月31日以降、メッセージ機能は利用不可
    :Google マップの「メッセージ機能」経由で、ユーザーと直接メッセージをやりとりして予約を受け付ける方法

  3. 電話経由
    :Google マイビジネスに掲載した電話番号に電話をかけてもらう方法

※一部地域では、Google アシスタントでも予約できるようです。「Google アシスタントが代わりに電話をかけて予約を取ってくれる」という機能のため、店舗側では電話経由の予約の一部として管理することになります。

「Google で予約」を導入するメリットは?

「Google で予約」を導入すると、主に集客力の向上予約管理の簡素化という2つの面においてメリットがあると考えられます。以下で詳しく解説します。

1. 集客力の向上:Google経由の予約が増える可能性がある

URL経由の予約や電話予約は、検索画面上で完結するものではありません。特に電話での予約は面倒だと感じるユーザーも多いでしょう。

また、メッセージ機能での予約は、店舗とユーザーが何度かやりとりしなければならないという手間があります。

一方「Google で予約」であれば、ユーザーはGoogle マイビジネスのプロフィール画面からボタンひとつで予約画面へと移動し、数回の操作で予約を完了できるため、予約の面倒さを原因とする離脱を未然に防げると考えられます。

これにより、Google マイビジネスにおける予約の取りこぼしが少なくなり、集客力の向上につながる可能性があります。

2. 予約管理の簡素化:設定した予約プラットフォームで予約を管理できる

「Google で予約」の予約情報は、Google マイビジネスから事前に設定した予約プラットフォームへと自動的に送信されます。

メッセージ機能での予約や電話経由の予約では、連絡を受けた担当者が自ら予約情報を管理しなければいけません。ユーザーからのメッセージを見逃してしまう、電話での予約内容を忘れてしまうといった問題も発生し得るでしょう。

一方「Google で予約」では、すでに利用している予約プラットフォーム上でGoogleから受けた予約を管理できるため、管理業務の簡略化にもなります。

「Google で予約」を導入する際、注意すべき2つのポイント

ここまで解説したように、「Google で予約」は予約手順・管理の簡素化に役立ちます

ただし、「Google で予約」を導入する際には、以下の2点に注意しましょう。

1. 店舗側の注意点:対応している予約プラットフォームの利用が条件

「Google で予約」の導入には、対応している予約プラットフォームを利用することが条件となるため、各プラットフォームにおける掲載料や予約手数料などがかかります。

「Google で予約」に対応するプラットフォームの数は徐々に増えているようで、2020年11月時点では例として以下が該当します。

  • 飲食系予約プラットフォーム:ぐるなび、Retty、EPARKグルメなど

  • 美容系予約プラットフォーム:Coubic、Reserviaなど

  • アクティビティ系予約プラットフォーム:アソビュー!など

「Google で予約」経由の予約を有効化する際の初期費用の有無や、予約ごとの手数料は予約プラットフォームごとに異なります。「Google で予約」を導入する際には、これらの費用がどのように設定されているのか事前に確認することが大切です。

ただし2020年11月現在、いくつかの予約プラットフォームは期間限定のキャンペーンとして「Google で予約」に関する初期費用や手数料の無料化を実施しています。今後予約プラットフォームの導入を考えている方は、「Google で予約」への対応の有無も予約プラットフォームを比較する際の要素として考慮するとよいでしょう。

2. ユーザー側の注意点:予約するには、Google アカウントが必要

ユーザーが「Google で予約」を利用するには、Google アカウントを所持している必要があります。

Google アカウントを所持していないユーザーは「Google で予約」やメッセージ機能経由の予約を利用できませんが、URL経由で外部の予約プラットフォームへ移動して予約してもらうことや、電話番号をクリックして予約することは可能です。

そのため、「Google で予約」を導入したからといってほかの予約方法を削除せず、Google アカウントを所持していないユーザーが予約できる方法を確保しておくと良いでしょう。

「Google で予約」をGoogle マイビジネスに導入する手順

「Google で予約」を自社のGoogle マイビジネスに導入するには、Google マイビジネスの管理画面左側にあるメニューから「予約」をクリックします。

※Google マイビジネスのメニューに「予約」が表示されない場合は、現在設定しているカテゴリが予約に対応していないものである可能性があります。

Googleで予約 導入 手順
▲[Google マイビジネスで「予約」をクリック]:編集部スクリーンショット

「Googleを通じた予約」という画面が表示されるので、一覧の中から利用している・もしくは利用したい予約プラットフォームを選びます。

Googleで予約 導入 手順
▲[利用している・もしくは利用したい予約プラットフォームを選択]:編集部スクリーンショット

たとえば「株式会社ぐるなび」を選択すると、以下のようなページに移動します。

ぐるなび Google で予約 申し込み画面
▲[ぐるなび Google で予約 申し込み画面]:編集部スクリーンショット

画面最下部に問い合わせボタンが設置されています。すでに加盟している場合は左を、これから加盟してGoogle で予約を利用したい場合は、右をクリックして手続きしましょう。

ぐるなび Google で予約 申し込み画面
▲[ぐるなび Google で予約 申し込み画面]:編集部スクリーンショット

一方、「Retty」をクリックした場合はGoogle で予約専用ページではなく、問い合わせフォームに移動します。

すでに有料会員である場合は、「既に有料会員店舗様のお問い合わせはこちら」のURLをクリックしましょう。

Retty Google で予約 申し込み画面

▲[Retty Google で予約 申し込み画面]:編集部スクリーンショット

このように、連携したいプラットフォームによって申し込み方法は異なるため、よく確認しながら手続きを行いましょう。

予約プラットフォーム管理画面での手続きを終えると、1週間以内にGoogle マイビジネスのプロフィール画面に「オンラインで予約」というボタンが表示されるようになります。

まとめ

「Google で予約(Reserve with Google)」を導入すると、Google経由の予約増加を期待できるほか、メッセージ機能や電話経由での予約よりも管理しやすく、管理業務の簡素化も可能となります。

ただし、Google で予約に対応している予約プラットフォームと連携させるため、各プラットフォームが定める掲載料や予約手数料などがかかります。すでに契約している、または近く契約を検討している予約プラットフォームがあるのであれば、Google で予約と連携させると良いでしょう。

また、ユーザーがGoogle で予約を利用するにはGoogle アカウントが必要となっており、来店客の全てがこの方法で予約できるとは限りません。他の予約方法と並行するのが得策だといえるでしょう。

<参照>

Google マイビジネス ヘルプ:サービス提供事業者経由で予約を設定する